「っ・・・いた・・い、もっとゆっくり出来ないのか」
早急な動きに、ロイは苦痛を覚えて眉を寄せた。
「・・・すみません・・・加減・・・出来なくて・・・」
言い訳をしながら、腕の中で身じろいで声を噛んでいるロイの表情を、ハボックは横目で盗み見た。

どうすればよくなるのか、ハボックだって分かっている。
けれど、腕の中で、自分の指の愛撫で、翻弄され、時には苦痛に表情を強張らせて声を噛み殺すロイの痴態を見たいという欲求の方が、勝ってしまうのだ。

快楽と苦痛の、両方を与えたい。

そして、ロイの見せる反応の全てを自分のものにしたかった。
「・・・大佐・・・・」
「っ・・・あ・・・っ・・」
指の中で高度を増す、ロイのものを感じて、ハボックは目を閉じた。
腰を抱いていた手を這わせながら、胸のふくらみを探してあてて、そこを指先で押しつぶした。
「・・・あ・・・っ・・」
喉を反らせて、はねる体を背後から抱き込む。
何もかもが愛しくて堪らない。
汗ばんだ首筋に噛み付く程にきつく口づけながら、強く、時にはもどかしい程にっくりと、その場所に触れた。
「あ・・・っあ・・・っ・・・・い・・」
「いいっすか?大佐」
「・・・・・・・・」
「好きです・・・・好きだ・・・」
何度も同じ言葉をロイの耳元で呟きながら、ハボックはハボックは指の動きを速める。
「っ・・・っ・・・く・・・・」
先端から先走るものを、擦り付けるように擦りながら、ハボックは張り詰めて痛みすら感じる程に反応している自身の欲望を押さえ込んで、丹念にロイのその場所を指先で愛した。
「ハボック・・あ、あ・・・・」
「我慢しないで、声出してくださいよ、大佐」
胸の突起を指で押しつぶすように擦りながら、ロイの前に絡ませた指で強く、そして時折やんわりともみしだくように愛撫を加えた。
何度も。
きつく眉を寄せて、四肢を引き攣らせて、ロイは声を抑えたままで、ハボックの手の中で絶頂を迎える。
「・・・ッ、は・・・・う・・・あ、あ・・・ああ・・・・!」
肩で息を吐くロイを抱きしめながら、ハボックはそっと耳元に口付けた。


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