ゆっくりと目を開くと、目の前には知っている顔があった。
「気がついたか?ロイ」
覗き込んでいる顔は、何故か歪んでいる。
「・・・・ヒューズ・・・?」
「ああ。大丈夫か?」
身じろいで、走る痛みに短く呻いた。
一瞬で、身に起こった事を思い出す。
「遅くなってすまんな」
「・・・・・・・・私を見るな」
「・・・・・ロイ」
「見るな」
「ああ、見ない。大丈夫だ」
「・・・・怪我をしているぞ・・・・・ヒューズ・・」
「こんなものは、何でもないさ」
ヒューズに痛いほどの力で抱きしめられる。
「もう二度と、こんな事はさせんからな。必ず、守ってやるから・・・・絶対だ」
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